台風15号の被災地 千葉県に住んでいる私が考えた 災害への備えと支援
2019年9月9日に東京湾に突っ込む形で上陸した台風15号は、台風の目の右側地域を無残な姿にしてしまった。上陸時の気圧は960hPa。沖縄を直撃する台風と同じレベルだ。ここまで気圧の低い台風が本土にやってくることはほぼなかった。
成田空港から出ていく交通手段が完全になくなり、空港内に乗客があふれかえる。交通機関が動かなくなった原因を調べると、「こりゃ今日中にどうこうできるレベルじゃないな」と気づいた。きっと今日中に空港から出られないんじゃないか・・。案の定、そうなってしまった。
被災地から飛ばされてくるツイートは悲惨なものばかりだ。町並みは大震災後のように変わり果てている。水もない。電気もこない。東京電力のサイトで確認すると、千葉県の面積9割が停電状態だ。
うちは台風の目に入ったお陰で、強風にさらされる時間が短くて済んだ。けれどあともう10キロくらい進路が西寄りだったら。私も被災者になっていた。今回の災害は他人事ではなかったんだ。
それを知ってから、毎日色んなことを考えた。
なぜもっと早く報道されなかったんだろう。ここは東京から1時間もかからない場所だというのに。東京に通勤通学している人は非常に沢山いる。なぜ状況が拡散されなかったんだろう。
支援物資をもっと効果的に素早く届ける方法はないだろうか。甚大な被害を受けた地域は、房総半島という長くて細い地域に集中している。普段から交通アクセスがいいとは言えない場所だ。
千葉県の対応はこれでいいんだろうか。県知事や県庁が何をしているのか、県民にすらみえてこない。行政のトップがいち早く継続的に情報を流している市町村はごくごくわずかだ。
ほぼ未曾有といっていい自然災害に備えて、何をどう準備すればいいんだろう。特に私は脳海綿状血管腫のせいで少し手足の動きが悪い。普通以上に慎重な準備が必要だ。
最初に報道されたのが缶詰め状態の成田空港。ああなった時に何をすればよいのか。35年間ひとり旅海外バックパッカーをやってきた私は、こんなことを考えてみた。
空港に缶詰めトラブル!旅歴35年のバックパッカーが教える「確保すべき3つのアイテム」 | いめゆんな 半世紀を越えて
【空港で缶詰め】どうしても今日中に行きたい場所があるあなたへ | いめゆんな 半世紀を越えて
ツイッターでどんどん現地の惨状が流れてくるのに、なぜマスコミはそれをニュースにしないのか、と思うようにもなった。
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今でこそワイドショーなどでも沢山取り上げられてはいるけれど、たった1時間程度の距離にあるのにこの温度差の違いはなんだ、と当初は思った。
水がない!というツイートも沢山流れていった。熱中症で亡くなっていく人が出ている。半島の先端までの道は狭い。大量かつ迅速にモノや情報を届けるにはどうすればいいか。
台風後の千葉で 被災地にモノと情報を安く届ける方法を考えてみた | いめゆんな 半世紀を越えて
こういう記事を別ブログにupしていくうちに「千葉 物資 輸送」「千葉 支援 状況」といった検索ワードでブログにやってくる人たちが増えた。物を送ろうとしている。ひょっとするとボランティアに行きたいのかもしれない。でも今は専門家に任せた方がいい。検索で来た人に状況を伝えようと思って、こんな記事も書いてみた。
台風被害に苦しむ千葉への支援・物資輸送をお考えの方へ | いめゆんな 半世紀を越えて
私が住んでいるエリアと違い、あの土地で生まれ育ち長くそこで生きている人達が沢山いる場所だ。
今は自衛隊・東京電力関係者などのプロに道路や場所を優先して使ってもらう時期だと思う。
でもその後、現場のインフラが復旧したら、次は家や店をどうするかという問題になってくる。一般のボランティアが必要になってくるフェースは、もう少し先になるだろう。
もしそうなった時。どうか千葉県に温かい援助をして下さる方がいれば嬉しい。移住組の私も嬉しいなと思う。
一刻も早い復興を心から願っている。